それでも悩みの原因と向き合わないといけないときはー疲労や悩みの原因となる倦怠を追い払うにはー

『道は開ける』より

人間どうしてもやりたくない仕事をやらないといけないときや、意に反したことを強いられる時があります。そうしたときに嫌だなぁという気持ちのまま続けてしまうことは精神的によくありません。それは最終的には病気につながることも。

ではしたくないことをしなくてはいけないときには、どう考えればいいのでしょうか?

 

道は開けるでは「疲労の主な原因の一つは倦怠である」としています。

簡単に言うと、人間は楽しいことをしているときは、そうそう疲れない。でも楽しくないことを強いられると、疲れる。例えば友達とカラオケではしゃいだ時は、何時間歌ってもそんなに疲れない。でも退屈な仕事ならたとえ1時間でも疲れてしまう。

 

また同じ行動をしても、気持ちによって楽しいことも、疲れることもあります。例えば友達や家族との食事は楽しい、でも職場の苦手な上司との食事は疲れるだけ…などのように。

 

つまり疲労感を感じるかどうかは、肉体の消耗よりも人間の心理状態と密接に関連しています。特に倦怠・・・つまり退屈さは疲労の最大の原因です。

 

ではどう対処すればいいのでしょうか。それは「退屈なことを、あたかも楽しいことのようにふるまうこと」としています。

私たちはいかにも仕事を楽しんでいるふりをすると、実際にあるていど楽しくなってきます。また仕事が楽しくなると、能率も上がります。

例えば毎日の退屈な事務作業を進めるときに、「昨日より短い時間で仕上げよう」というふうに、昨日の自分自身と競争してみるとか。

または職場の同僚と同じ作業をどちらが正確に、早くできるかで競争してみるとか。

 

あたかも自分のしていることが楽しい、興味があるというふうにふるまえば、そのことによって疲労や緊張、悩みは軽減していきます。

 

または自分自身を励ますことも有効です。

「今日これをしないと食べていけないんだから、楽しんでがんばるんだぞ!」

「今日これを仕上げたら、明日は遊ぶぞ!」・・・という感じで。

毎日朝起きたときに、自分自身を励ますこと。そんな簡単なことでも日々の疲労感は違ってきます。

 

「我々の人生とは、我々の思考が作りあげるものにほかならない」マルクス・アウレリウス

毎日楽しいことだけをできればいいのでしょうが、実際はそうはいきません。ですが意に沿はないことをするときに、どういう気持ちの持ち方で臨むのか、たったそれだけで私たちの一日は違ってきます。

私たちは正しい考え方をすることで、どんな嫌なことでも嫌悪感を減らすことができます。それは結果として仕事の成果を出すことにつながるでしょう。