悩みの分析と解決法

(1)事実の把握

事実を知らなければ、自分の問題を手際よく解決することは不可能。混乱こそ悩みの第1理由。この世の悩みの大半は、判断の根拠となる知識が十分でないのに、あえて判断をくだそうとするから生じる。誰でも時間の許す限り、公平な立場で事実を集めることに専念すれば、悩みは自然と解決する。

 

あることで悩み始めると、人間は施行する努力を省きたいためにありとあらゆる方便に頼ろうとする。すでに考えていることに合致する事実ばかりを探し回り、他のすべてを無視してしまう。自分の行為を正当化する事実、自分の希望的観測に好都合な事実や、抱いている偏見を正当化する事実だけを望む。

我々の願望に合う事柄はすべて事実のように思われ、そうでないものは我々を激怒させる。